home / latest news

どのハウスメーカーの住宅を買うべきか(その2)
2017.12.17
text & photo by T.Furusato



ご近所にあるセキスイハイムM1です。1970年代前半の大ヒット商品だそうです。

 最初にその歴史を辿ることから、ハウスメーカーの住宅を考えてみたいと思います。

 戦後、著名な建築家たちは戦時中の技術を転用して、住宅不足解消を試みました。 坂倉準三は戦前から手掛けていた「戦争組立建築」を戦後も一般の住宅へ転用を試みました。 また、前川國男は戦争中の飛行機製造技術を転用し、工場生産の木製パネルを現場で組み立てる形式を主に炭鉱住宅などに用いたそうです。 その後、1950年代後半以降になると、大資本によるいわゆるハウスメーカーが相次いで創業しました。

 上掲写真は1960年創業の積水ハウスが1970年に発表したセキスイハイムM1です。 弊社のご近所にあるので、以前から気になっていました。 竣工後、40年ほど経過しているので、建物が少し疲れている感は否めませんが・・・。 このM1は工場で組み立てた長さ5.4x幅2.4x高さ2.7mの立体ユニットをトラックで運び、現場ではクレーンで吊り下げで組み立てるシステムです。 幅2.4mはトラックに積載出来る最大幅で、道路交通法で規定されています。 生産過程の合理化により、低価格を実現させ、'70年代前半に成功を納めました。 良質な住宅を低価格で素早く大衆に供給することがその時代のテーマでした。 それが成功した最初の事例と言えるでしょう。

 資料を見る限り、セキスイハイムM1は合理性をそのまま形にしたように感じます。 プレファブ(prefabrication=部材を工場で製作し、現場で組み立てる工法)をできうる限り推し進めたように思えます。 従って、余計なモノ・・・例えば屋根や軒がないので、結果的には今までの「家のイメージ」はとても希薄です。 今となっては建設工事の現場事務所のようにも見えます。 その後80年代になると、合理性とはまた別な方向性が生まれます。



建築の工業化が成功した最初の事例です。※宣伝用パンフレットより



home / latest news