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どのハウスメーカーの住宅を買うべきか(その11)
−−居住性と敷地特性について−−
2018.02.21
text by T.Furusato


ハウスメーカー各社のパンフレットを見ても、結局のところどれが良いか分かりません。


 ハウスメーカーのモデルハウスを見学して、その居住性に対する技術の進歩にはすさまじいものを感じます。 例えば、省エネ法の厳格化に伴い、3重ガラス、樹脂サッシがなど標準となりつつあります。 また、柱・梁の木材が経年変化で痩せても、それに断熱材が追随するような(木材と断熱材の間に隙間が生じない)工夫には少し驚きました。 他にも家全体の「空調システム」は心地よさと電気代の安さを謳っています。 省エネ以外でも、以前からある「天井の高い家」「吹き抜け」などは居住性という意味では共通しています。

 住宅において「居住性」つまり「居心地の良さ」は最も重要なテーマです。 前述の内容は住宅にとって大切な事柄です。しかし、住宅の「居住性」に関して最も重要なことは「採光・通風・眺望」です。 ただ、その「採光・通風・眺望」が前述の内容と異なるのは、敷地特性に対応しなければならない点です。 特に、敷地特性が厳しい場合などはその状況を丹念に読み込み、敷地に対応した計画・手法を選択しないと「居住性」は向上しません。

 この「敷地に対応する」ことがハウスメーカーはあまり得意ではありません。 前述の断熱・空調システム・天井高などはどれも敷地特性には関係なく、自己完結的に解決される事柄です。 ハウスメーカーの住宅は量産されるため、注文住宅であってもパターン化された計画となり、一般的な手法しか選択できません。



 住宅ではありませんが、ここで「柏市立旭東小こどもルーム」の事例を説明します。 敷地内の既存建物配置より、保育室からの眺望やグランドに出て走り回るときの大きな掃き出し窓は北側にしか作れず、採光は南側のトップサイドライトで確保しました。 また、その両方の窓で通風を確保しました。 更に、構造的には木造軸組工法でありながら、四方向全面開口を実現しています。 厳しい敷地特性でありながらも、居心地の良い開放的な保育室を作ることができました。 この事例は、例えば北側がとても眺望が良く、南側に玄関が配置される住宅などにとても有効です。

 このように住宅などの居住性を考えるとき、その敷地特性を充分読み込み、それに対応する手法を用いることがとても肝心です。



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