#042 少年の遠い憧れ

2017.10.25

写真集で見た名車も並んでいました。

#026「私はそれを「ベンチャーズ現象」と呼ぶ」でお伝えした東叡社のオーナーズミィーティングに先月参加してまいりました。 少年の頃から恋焦がれていた自転車数十台に囲まれ、意識が少し薄れる気がしました。(本当です。) 当日は全国から100名余りのオーナーが集まったのですが、やはり平均年齢が相当高いですね。 #026では古典文学を引き合いに出し、完成度の高さを理由に、今後も継承されて行くと述べましたが、少し弱気に感じてきました。

上掲写真のようなツーリング車は’70年代がピークだったのですが、特に東叡社の自転車は当時の青少年にとって遠い憧れのような存在でした。 学生には少々手が出せない金額なので、私を含め社会人になってから初めてオーナーになる方も多かったと思います。いわゆる「大人買い」でしょうか。当日集まったオーナーは少年の頃の憧れを数十年間も持ち続けていることになります。

「デザインとは何か?」という問いに対して、「見たこともないものを作ってみたい!」とか「子供の頃見た淡い幻のようなものを実現させたい!」というような子供の頃に感じたこと考えたことを大人として実行すること・・・という答え方があります。

しかしデザインという仕事も、社会の厳しさ・日常の煩雑さは普通の仕事と一緒です。 建築設計の場合、クライアントの財産を扱う仕事でもあり、また法令や工学的な判断、各方面との調整作業を強く求められます。 それでも、それらをしっかりと踏まえた上で、子供の頃の思いを合わせ持つことが大切なのだと改めて感じています。

言葉にならない「想い」までも
「家」にする

千葉・柏の住宅設計事務所 古里設計
(建築家 古里正)
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