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#079 自宅を建てようとお考えのあなたへ vol.1 なぜ満足する住宅づくりは「難しい」のか

2020.04.01

カテゴリーとしては同じ「住宅」ですが、この違いはなぜ?

住宅を設計していて最も強く感じるのは、クライアントは本当に多くの要望・アイディアを持っているということです。でも残念ながら、それらはなかなか一つにまとまりません。また、しばしば要望同士が矛盾しています。要望内容を足し算しても、全体としては要望通りの住宅にはなりません。

私はクライアントとの打ち合わせで、例えば「洋風の家」のような全体イメージから「引き出し寸法」に至るまで様々な要望をお聞きします。そのとき、私は「なぜ?どうして?」を繰り返し、その要望の背景にあるお考えや細かな状況を探ります。更に「毎日の生活の中で、どのようなことを大切にしたいか?」とか「将来、お子さんにはどのようになって欲しいか?」のような漠然とした質問をします。

このような打ち合わせを経て手に入れた多くの単語から、適切なキーワードを探り出せれば、このヒアリングは成功となります。(学生時代に科学方法論の講義で教わったKJ法を用いるときもありますが・・・)しかし住宅に対する要望はクライアントにより千差万別で、また一般の建物以上に膨大な単語が発生します。これら膨大な単語から適切なキーワードを探り出す作業が住宅特有の難しさなのです。

普通の設計者は前述のようにクライアントの要望を足し算するだけの方が多いようですが、私の場合はこの「キーワードを探り出す」ことに多くのエネルギーを注ぎます。適切な「キーワード」は住宅のコンセプトになり、設計内容を決定づけてゆきます。これこそがクライアントが最終的に満足する住宅に繋がると私は考えています。

言葉にならない「想い」までも
「家」にする

千葉・柏の住宅設計事務所 古里設計
(建築家 古里正)
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