#124 家具と建築

2022.10.15

写真1.スチールと木で構成された椅子と丸テーブル

古里設計が他の設計事務所と異なる特長は、建築設計の他に家具の設計、都市計画をも業務範囲に含んでいる点です。本サイトの「実績」欄に家具の業務も掲載しています。都市計画に関しては余りにも地味で一般の方々には伝わりにくいので、掲載していませんが・・・。

写真2.各パーツで構成された椅子は組立て・分解可能

先日「ジャン・プルーヴェ展」を観てまいりました。ジャン・プルーヴェ(1901-1984)は金属加工の職人として身を起こし、その後、家具の製作、特に新しい素材を積極的に取り入れました。写真1の椅子は現在の学校で使われているものの原型と言えるでしょう。それまで家具には使われていなかったスチールのフレームと木製の座面・背もたれで構成されています。丸テーブルもスチールの脚に木製天板の構成です。写真2はまた別な椅子ですが、前者同様スチールと木を組み合わせています。これらの家具は各パーツからなり、組立て・分解が可能なのが特長で、彼自身の工場で大量生産されました。

写真3.木造プレファブ住宅の各パーツ
写真4.第二次世界大戦中に大量生産された木造プレファブ住宅

その後、各部材を規格化し建物を造る方法(現在のプレファブ)をすでに採用し、住宅のプロトタイプを造りました。写真3・4は第二次大戦中の物資不足のため、木造で大量に供給されました。また写真5のようにアルミ製カーテンウォールのプロトタイプを開発しました。これらは上述の家具の「部材と全体」を肥大化・多様化したように感じ取れます。

5.アルミ製のカーテンウォール。現代の高層ビル外装にとって先駆的存在です

このように、「家具」「建築」そして「まち」は大小や内外の関係でなく、サイズこそ違いますが一連のものとして捉えて設計されると、居住者にとても心地よい・・・ということです。

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(建築家 古里正)
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