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#086 はやり、そこには魔物がいました

2020.07.15

 

「黒磯  駅前図書館」最優秀・実施に決まった応募案。街との繋がりかたや内部空間の構成が優れています。

那須塩原市の「黒磯  駅前図書館」が来月開館だそうです。この施設はオープンコンペで計画案が求められました。多くの応募作品の中から、第一次審査で5案に絞られました。第二次審査でその中から最優秀・実施案が決められましたが、その経緯は公開されました。もう4年ほど前のことですが、公開二次審査を観覧してきました。
二次審査は各応募者が自作をプレゼンし、審査員(一般市民・専門家・行政)が応募者と質疑応答の後、感想を述べるという、緊張した空気で進行しました。計画案はそれぞれ一長一短があり、少なくとも3作品のどれが選ばれてもおかしくない状況でした。
プレゼンのとき、一人の応募者が地元の高校出身であることをアピールしたのですが、公開審査の場で個人的なことを述べたため、何か少し場違いな空気となりました。その後もやりとりが続く中で、ある専門家(建築家)の審査員がその応募者に対し「(以前から存じ上げていた貴方が)地元の高校の出身とは知りませんでした!」とフランクに述べたため、場の空気が一気に和みました。それからは、特に一般市民を中心に、この応募者の案を推す流れとなり、最優秀・実施案に決定しました。結果的に、緊張が続くなかで審査員のフランクな一言が、図らずも場の空気を動かしたのだと思います。
私が長年、参加している「千葉県建築学生賞」も公開審査ですが、審査員や学生の何気ない一言が場の空気を大きく変えることがあります。振り返って、その結果が妥当だったのか否かと、冷静に考えてみると、何とも分からないときがあります。
よく「大舞台には魔物が棲んでいる」と言われますが、建築コンペにも紛れもなく魔物がいます。

今春の「千葉県建築学生賞」1次審査風景。コロナ禍の影響で無観客となりましたが、初めてライブ配信が実施されました。

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(建築家 古里正)
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